2011年12月27日火曜日

原典からみる応用地質学-その論理と実用

近く『原典からみる応用地質学-その論理と実用』が古今書院から出版されます。上司が共同執筆者なので、ひとあし先に目を通すことが出来ました。決して安くはないし、白黒で固い印象は否めませんが、これから地質技術者を目指す大学院生、若手技術者にとっては良い本ではないでしょうか。

 http://www.kankyo-c.com/topics/topic-2.html

 私の専門である地形学にしてみれば『写真と図でみる地形学』や『羽田野誠一地形学論集』が該当するでしょうか。
 ちなみに”最近はやりの”深層崩壊について、CINIIで検索したら最も古いもので1996年でした。それ以前は「大規模崩壊」「地崩れ」「地すべり性崩壊」と表現されていましたが、論文のタイトルとして「地形学的考察」「構造規制」といった、成因を問うキーワードとして用いられていました。ことはそう単純ではないので、研究者・技術者が悩んで、そして防災のためにどう考えるか、苦心したことが分かります。最近の言葉の使われ方は記号的で、「原典の深さ」を感じさせるものが少ないように思います。

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